沈殿藍の作り方。
もう時期的に遅いかも知れませんが
いつも画像撮りが中途半端で
お伝することが出来なかったのですが
今年はまとめることが出来ました。
今年はう無理かも知れませんので
来年にでも挑戦してみてください。
藍の注文先が分からない方は
メルカリなどでも購入できますよ。
インスタで作った方々が皆さま
臭い臭いと仰っていたので
そんなに臭くしなくてもww
綺麗な沈殿藍が採れます。
臭いと言っている方はたぶん
発酵時間が長過ぎるのだと思います。
私も一昨年
1週間くらい発酵させると良いと聞いて
作ってみましたけど
その時はピグメント用にしましたが
ピグメントになってからもずっと
臭さが取れなかったです。
3日目くらいまではすごく臭いけど
1週間経てばなくなるから大丈夫とか
消石灰を入れれば臭いがしなくなるとか
全部ウソでした。
まずタデ藍の生葉を100g用意します。
茎から葉っぱだけを外します
私はハサミでカットしました。
それをバケツに入れて、お水をひたひたに入れます。
水道水で大丈夫です。
8月14日(日) 13:36
バケツは特にプラスチックだと
藍のインジゴやインジルビンで染まって
落とすことがなかなか大変です。
出来るなら藍専用のバケツにするのが良いですが
そうでなければ
汚れてしまっても大丈夫なモノを使ってください。
phをアルカリに寄せるので
アルミやブリキはやめた方が良いです。
水に浸った藍の葉の上から
重りを載せます。
私はいつもボウルの中に1kgの何かを入れて
それを重りにしています
今回は未開封の花見糖を使いましたww
その上から蓋をします
ガラスでなくても良いと思います。
これから発酵させるので
ぴったりはまるモノが良いです。
使っていない蓋付きの
プラスチックの味噌樽とかでもいいかも。
蓋が飛ばないように
蓋の上に何か重りを置いた方がいいかな。
8月14日(日) 13:42
ベランダの太陽光がガンガンに当たって
室外機の風が当たる場所にバケツを置きます。
真夏日などむちゃくちゃ暑い日を選ぶと
きちんと発酵してくれます。
ちなみに我が家のベランダは
真南を向いています。
8月14日(日) 16:29
夕方になって太陽光が当たらなくなって来たので
バケツにバスタオル2枚で巻き巻きして
室外機のよりおそばに置きました。
30度以上あれば大丈夫と習ったのですが
この頃の夜はあまり熱帯夜にはならなかったので
バスタオルの上にバケツを載せるなどして
温度がなるべく下がらないようにしました。
最近のエアコンの室外機は昔と違って
熱風は出て来ないみたいなのですが
冷えないように。
お風呂のお湯に一晩、浸けておく
という方法も
違う方から聞いたのですが
保温は時間が経てば切れてしまうし
私は上手くいったことがないんです。
8月15日(月) 9:35
翌朝になりました。
蓋を開けて臭いがしていないことを確認して
また太陽光と室外機の風が当たるところに
バケツを置きました。
この日は洗濯物とバケツの
太陽光の取り合いでしたww
狭いベランダでは大変ですww
8月15日(月) 14:13
時々、太陽光の当たりを確認して
約24時間後に重りを取りました
ここで発酵は終了です。
葉っぱが青々としているので
まだ早いかな
と思われるかも知れませんが
青々としていても大丈夫です。
お水がうっすらと
青っぽい蛍光系の玉虫色になっています
サンゴ礁の海の色です。
これを濾します。
手で取れる葉っぱは手を使って
細かくなっているモノもあるので
液体は1度、不織布タイプの
水切りネットを通した方が良いです。
意外と取れます。
8月15日(月) 14:21
こんな色の液体です。
ここに消石灰を3g
お水に溶かしてから入れます。
消石灰の量は
取れた藍の発酵液を基準に計算してください。
液10リットルに対して消石灰15gくらい
なので私は
2リットル取れましたので 10:2=15:x で3gです。
消石灰を溶かす水(水道水)の量は
消石灰の10倍くらいが適量です。
でも溶ければよいので
ここはあまり神経質にならなくても大丈夫です。
ちみなに消石灰はph12くらいと
苛性ソーダと同じくらいの強アルカリ性のモノです。
粉の苛性ソーダよりもフワフワしています。
8月15日(月) 14:32
消石灰水を藍の発酵液に入れて
液を酸化させます。
子供の頃お母さんが
熱い飲み物を冷ましてくれたみたいに
汲んでは落とし、を繰り返します。
藍は酸化することで
青色色素のインジゴが出てきます。
この時
汲み取る容器はステンレス製のモノが良いです
染まりにくいので後の洗いが楽です。
8月15日(月) 14:37
酸化をはじめて5分後くらいに
なんか変な緑色になって来ましたww
8月15日(月) 14:38
1分くらい経つと、なんとなく水色に。
8月15日(月) 14:39
さらに1分経つと
わぁ~い、青くなったぁ~ ^^
8月15日(月) 14:40
もうこれ以上は青くならないかな
と思ったところで私はやめました。
消石灰を入れて青くなるまで
10分程度の作業時間でした。
8月15日(月) 20:41
青くなった液を静かに置いておくと
インジゴ色素が着いた消石灰が底にたまるので
これを濾します。
ですが
この沈殿にすごく時間がかかるのと
上手に上澄みだけ捨てようとしても
沈殿した消石灰と混ざってしまったりして
時間ばかりかかって上手くいかないことが
多いので。
私は沈殿を待たずに濾してしまいます。
藍作家さん達はたくさんの沈殿藍を作るので
晒し木綿などで濾しますが
私などは小量なので
コーヒーフィルターを使います。
普通のコーヒーフィルター(右)では
フィルターに詰まってしまう分が多くなるので
ドロップ式のフィルター(左)を使っています。
中がツルツルしているので
詰まる分も少なくなります
そうは言ってもやっぱり詰まりますし
フィルターが染まりますけどね。
でも濾すとこんな感じで
下に色付きの液体が溜まります
これは大変!
貴重なインジゴがぁ!!
フィルターから落ちてくる液体の色が
透明になったら
濾した液体を受けているビーカー(容器)を
取り換えて
そのまま濾過を続けてみました。
おおっ
沈殿させたときみたいな
上澄みの色の液体が溜まっています。
最初に青色が付いた液も(右)
同じフィルターから濾してみると
今度はちゃんとインジゴはフィルターの中に
溜まったようで
色付きの液体は落ちてきませんでした(左)。
濾すのって時間がかかると思われますが
この子達はむちゃくちゃ早いので
放置している時間はほとんどなくて
意外と忙しいですが
私は2リットルが40分くらいで終わりました
フィルターと容器のセットは5つです。
なぜか最初は青色の液体が
濾せちゃうんですが
透明になったら下のビーカーを変えて
そのまま濾して
また青い液体を濾せば
今度はちゃんと青色は落ちて来ません。
後はフィルターに残った沈殿藍を採って
容器に入れて冷蔵庫保存するだけです。
アルカリなので長期保存が可能
と習いましたが
常温ではカビが生えます。
沈殿藍(泥藍)はお水を含んでいて
物を腐らせる原因の1つには
水との関りがあります
そして菌を殺すのに有効なのは酸なので
アルカリでは繁殖を抑えられないと思います。
8月16日(火) 8:18
フィルターにへばりついたのが
綺麗に取れなかったので一晩
乾燥させてみました。
でもあんまり採れなかったですww
ピグメントを採る時に使う白い粉よりも
消石灰はもっと粒子が細かいので
フィルターが染まってしまうと
そこからなかなか採り出せないようです。
沈殿藍(泥藍)を乾燥させたものが
藍錠(あいじょう)と呼ばれているモノで
ピグメントと同じ状態になるので
長期保存が可能です。
藍錠にすると青色が薄く見えるのは
光が乱反射しているから
沈殿藍には水が含まれているので
正反射しやすいから濃く見えます。
でも藍錠を作るには
藍の生葉が100gでは足りないですね。
大きなバケツも必要になって来るので
可能なら1度に作らずに
何度か分けて作れたら良いのですが。
24時間の発酵は
私が最初に染色を習った
草木工房の山崎和樹先生の息子さん
山崎広樹先生に教えていただきました。
この時、広樹先生は午前中の3時間だけで
発酵させていました。
朝の8時くらいから30度超えている日も
あるので
そんな日を狙えば
あっという間に出来上がります。
真夏日とか猛暑日がオススメです。
2019年8月26日に初めて習った沈殿藍の作り方
ダイジェスト版でお見せしますww
沈殿藍のまま石けんに入れて色付けしたモノと
藍染のコットンのストール
この沈殿藍を習った日にストールを染めました。
沈殿藍は藍染めをするために作ります。
藍染めにはいろいろな方法があって
本当に奥が深いです。
だから藍に魅せられる人が多いのかも
知れないですね。
最後は余談が長くなってしまいましたが
作れそうでしょうか。
私が作れるので大丈夫!
是非、チャレンジしてみてくださいね。
2022/08/24 13:38 | 草木染め講座 | Comment(0) Top
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